Eight Days A Week - 働く母は週8日営業

元DeNAwebディレクター、現在北陸で夫と共にビジネスを営む35歳ワーキングマザー。マメ(息子・6歳)、アズキ(娘・3歳)、フットワークの軽すぎる夫との4人暮らし。

子どもの人生を幸せにするためにただひとつ必要な、意外な盲点。

こんにちは、ミユキ(名字)です。

突然ですが、私は生まれてこの方ずっと「幸せ」に包まれて生きてきて、満ち足りなさや妬みといった感情をほとんど持ったことがありません。
特に根拠もなく自分にとてつもない自信があり、他人を羨まず、自分のことを心から愛し、常に幸せで満たされてきました。
 
それ自体は大いに結構なことではあるのですが、
その代わり、不幸や妬み、苦しみを抱えて生きている人の気持ちを心から理解できないという重大な欠点があります。
また、そういう人間は少数派らしいのだけど、なぜ自分が(大多数の人と異なって)そういう資質を持っているのかについての根本的な理由も分かりません。
 

そもそも幸せとは何か?

そこで、「幸せになるために」ではなく「なぜ自分は幸せであるかを知るために」、数年前に『幸福論』という本を読みました。

 

ラッセル幸福論 (岩波文庫)

ラッセル幸福論 (岩波文庫)

 

 

 

本では「不幸の原因」と「幸福の要因」をそれぞれ数個ずつ挙げて解説してあり、不幸の原因のひとつとして挙げられていたのが「ねたみ」の感情です。
ざっくり要約すると
・ねたみは不幸の原因となる
・幸福であることは他者から見れば最大に羨ましいことである
・自分が人を羨む=ねたむことをやめれば、自分は幸せになれる=人から羨まれる
だから人を羨むのはやめようぜ!ということなんだけど、これは大変にニワトリタマゴな話でまぁ難しいですよね。
一度人を羨むクセがついてしまうとなかなか抜け出せないだろうし、でもそうなっては幸福から遠ざかってしまうのは明らかです。
 
 

ここからが本題です

さて、親というものは子どもに幸せになってほしい。
ですよね?
 
そして子どもが幸せになるには?と考えた時、思いつく方法は色々あるでしょう。
 
良い教育を受けさせて良い学校に入れる、とか。
才能の芽を見逃さず適切に伸ばしてやる、とか。
豊かな自然のある場所に住む、とか。
そういった環境整備のための投資を惜しまない、とか。
 
いや、違うな。
他人を羨むような子にしないことだな。
 
というのが、『幸福論』を読んだ私の結論なのであります。
 
「他人を羨まない」とは、裏を返すと「自分に自信を持つ」ということです
自分に自信を持つためにはどうすればいいのかというと、それはもう親が子どもを認めて認めて認めまくるしかないでしょう。
 
 

我が家の場合

長男マメ(息子)は、わりに臆病で初めてのものごとに慣れるのに時間がかかるタイプです。
ちょっと難しそうなアスレチックは腰が引けてしまって「できない」と拒否。
超甘えん坊で、公共の場で一人で遊べない。
私が少しでも妹のアズキと遊ぶ方を優先すると「ママァーこっちに来てー」とベソをかき、遊ぶ手を止めてでも私の膝にちょこんと座ってきます。もう3歳半なのに。
 
でも、臆病とか不器用とか甘えん坊とか、そういうのは性格なので矯正しようがありません。
と言うか、矯正する必要がありません
臆病で不器用で甘えん坊、それが彼なのであって、そこはまず認めるのみ、一択なのです。
 
で、そんなビビリなマメですが、別に自信のないタイプという訳でもなく、むしろ常にスーパーポジティブ。
どんなに出来ない事があろうと、出来る事にのみ目を向けて「マメ、何々できるよ」とドヤってきます。
 

子どもの幸福の芽を摘むも育てるも親次第なのだ

きっと人は原初的には自分に自信を持っている生き物なのだと思います。

それが成長の過程で人と比較されたり性格を否定されたりする中で、「自分はありのままでは認められるに値する存在ではないのだ」という認識を作り上げてしまうのではないでしょうか。
 
だから私はできる限り他の子との比較を避けていますし、本人の性格や意志を否定しないように心がけています。
親は子どもの性格は変えられないけど、自信を付けてやることは(また自信を奪うことも)できると私は思います。
 
こわくて登れないアスレチックがあっても強制しないし、逆に「まだ早いよ」と決めつけることもしないで、本人の気持ちが整うのをじっと待ったり。
本人が自分で選んだ物事を否定せずに受け入れたり。
とか言うと何か偉そうですが…。
 
とにかく私は、子どもが、自分に自信を持てない結果、人を羨んでは自分を卑下して苦しむような子にだけはなってほしくないのです。
 
欲を言えば、頭良くて、運動できて、多才で、友達多くて、美形で、面白くて、優しい子になってほしいですよ?
でも何よりも、自分を愛して自信を持てる子になることが一番大事だと思うのです。
それが欠けてしまうと、例え他に何を手に入れても幸せにはなれないと思うから。
 
 

もっと幸福を知ろう!

自分は幸せじゃない…という人は、とにかくまずは幸せとは何たるかを知ることが肝要です。
敵(不幸)をよく知りもせず「これができたら/これを手に入れたら幸せになれる」なんて安易に思い込むのは本当に時間と労力の無駄!
ラッセル『幸福論』のおおまかな内容は、こちらのブログで読めますよ。
 
ときおり和訳が回りくどくはあるものの驚くほど読みやすい文章なので、本もぜひ読んでみてください。ラッセルおじいちゃんが好きになります。
 

 

 

 

ラッセル幸福論 (岩波文庫)

ラッセル幸福論 (岩波文庫)

 

 

 

 

それではまた。
 
 
 

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